子育てや家事と仕事を両立する忙しい生活の中で、これから進む道をしっかりと考えたいと考え、新しい働き方を模索し始めたと話すのは、とりもSAPコースを受講したMさん。とりもで、新たなスキルを学ぶと同時に、これまでの社会人経験を活かせる可能性にも気づいたといいます。
また、受講を通してスケジュール管理や学習習慣が身につき、未知の世界だったリモートワークやフリーランスという働き方のイメージが掴めてきたそうです。
Mさんがとりもを受講して得たものや、受講後の変化、今後描いている働き方についてお話をうかがいました。
〜経験を見つめ直してチャンスを探る〜リモートワークの実現に向けて踏み出したー歩〜 |
ー とりもの受講を終えた現在の状況を教えてください。
自営業の経理を担当しながらSAPコースの受講を終え、現在はリモートワークで就労することを目指しています。小学生低学年の子どもがいるので、午後2時から3時ごろには終業できる仕事が理想です。とりもSAPコースの運営企業である株式会社MAIAが、SAPコースの修了生向けに公開している募集案件をチェックしたり、他のサイトでもリモートの案件を探したりしています。
また、修了後も参加できるMAIAのコミュニティで紹介されるオンラインセミナーや勉強会に参加し、「まずは打席に立ってみる、応募してみることが大切」と励まされて、案件への応募も始めました。
キャリアヒアリングでは、「SAP案件だけでなく、これまでの経理や人事の経験を活かした選択肢もあるのでは?」というアドバイスを受けました。その言葉をきっかけに、経理・人事関連のリモート案件にも視野を広げています。
働き方を見直したい!直観を信じて応募した、とりもとの出会い |
ー とりもに応募しようと思ったきっかけは何ですか?
私は、新卒で入社したデザイン会社でキャリアをスタートし、結婚後しばらくして夫の転勤に伴い仕事を退職することになりました。出産、子育てをしながら、自営業の経理を11年ほど担当。その間も赴任先で非正規雇用の事務系の仕事を見つけ働いていましたが、夫の転勤が多く生活の場が変わるたびに、私のキャリアも途切れなかなか積み上げられない状態でした。
子どもの進学をきっかけに、3年ほど前から夫の実家がある鳥取に定住することに決めました。生活が落ち着いてくると、自分の今後の働き方について真剣に考え始めました。経理の仕事に加え何か新しいことを始めたいという気持ちが膨らんで来た時期に、偶然テレビでとりもが紹介されているのを見て、「これだ!」と直感したんです。
それまで、リモートワークやフリーランス、業務委託といった働き方は私にとって未知の世界でした。とりもについて調べるうちに、新しい働き方の選択肢を知り「私にもできるかもしれない、挑戦したい!」という気持ちで応募を決めたんです。
ー 「SAPコース」を選んだ理由と、受講した印象を教えてください。
SAPコースはITに関する知識やスキルが身につくため、このコースで学べば長い目で見て仕事を続けていきやすいのではないかと考えて選びました。当初は、SAPという言葉さえ知らないような状態だったので、自分にできるのか不安もありました。
実機を使った操作実習がとても難しくて、最初は戸惑うことも。5分の動画で説明されている内容を再現するのに1時間かかるなど苦労の連続でした。私は40代半ばなので若い人よりも努力しないといけないと思い、何度も操作を繰り返し、少しずつ理解を深めました。
一方で、SAP自体の業務の流れなどは、これまで経験した営業や人事、経理の仕事、特に簿記の知識がとても役立ち、社会人経験と組み合わせることで理解しやすかった面もあります。
真摯に向き合ったからこそ見えてきたフリーランスへの道 |
ー 受講して良かったことや、ご自身の中で変化したことを教えてください。
受講前は時間に余裕があり、タイムマネジメントをあまり気にすることなく家事をこなしていました。でも、学習時間を確保するという明確な目標ができたことで、隙間時間を見つけて学ぶなど1日の時間をより有効に使えるようになりました。
もちろんイレギュラーな日もありますが、受講中は午前9時から11時、午後1時から3時を学習にあて、それ以外の時間に家事や買い物を済ませるように心がけていました。家事を効率的にこなせば学習時間を作り出せるのだと分かったことで、今後フリーランスとして仕事をしていく具体的なイメージも湧きました。
また、ExcelやPowerPointなどのパソコンスキルを復習したり、簿記の本を購入して学び直したりすることで、受講後も学びを続ける習慣が身につきました。現在もその学習習慣を維持することができています。
ー 受講中、難しかったことや助けになったことはありますか?
受講当初は順調に学習を進めていましたが、子どもの夏休みと講座が重なると、うまく時間を取れない時もありました。そこで、小学生の子どもとは、朝1時間だけ一緒に外に遊びに行って、家に帰ったら子どもは宿題、私はSAPの学習をするように工夫。それでも学習時間が足りないときは、週末の早朝、家族が起きる前に集中して学習し補っていました。
一番困ったのは、修了認定試験の1か月ほど前に娘が入院したことです。病院と自宅の往復を重ねているうちに生活のリズムが崩れ、しばらく学習できない期間があったんです。焦りながらも、それまで学習に費やしていた時間や努力を考えると、やり抜こうという気持ちになりました。早め早めに勉強を進めていたおかげで、なんとか乗り越えられました。
SAPコースは、大半の講座をリモートで学びますが、離れていても一緒に学んでいる人たちがいる環境は、すごく大きな力になると感じています。自分で資格試験の学習をしようとしても、一人だと手を抜いてしまうことや、途中で挫折してしまった経験もありました。とりもでは、受講に伴走するサポーターさんやMAIAのスタッフの方の存在にもとても支えられました。
また、同期の仲間の存在も大きかったです。2回あった現地での集合研修は、同期生と顔を合わせてお話しできる貴重で濃密な時間でした。まるで学生時代の雰囲気を思い出すよう。みなさんとても前向きで、仕事や暮らしをより良いものにしようと努力している方が多くて、魅力的に感じ良い刺激をもらいました。
そして、家族の協力にも支えられました。夫は、週末の学校行事に参加してくれたり、ご飯を作ってくれたり。中学生の娘たちは、応援する手紙を私の誕生日に書いてくれ、SAPコースの途中にあるテストの結果に「すごいね!」と喜んでくれました。子どもたちは、私を勉強する仲間のように捉えてくれたのかなと思っています。
オンリーワンの自分を目指して 〜学びを生かして新たな挑戦へ〜 |
ー 今後どのように働いていきたいですか?
自分の年齢を考えると、今後20年ぐらいは何かしらの仕事をしていかなくてはいけない時代だと思うんです。とりもで学んだことを活かして、細く長くでも仕事を続けていけるよう動いていく予定です。
集合研修では、自分のライフシミュレーションとお金の動きを計算してみる「金融トレーニング」を受講しました。その結果を見たとき、「3人の子どもを育てながら、アクティブに仕事をして、収入を得ていきたい」という気持ちが強く湧いてきました。
また、研修で講師の森山 譲治さん(株式会社MAIA)が話された、「SAPなどのITスキルと、自分の好きなこと・得意なことをかけ合わせていけば、ほかの人と違う自分だけの価値が生み出せる!」という言葉に大きな勇気をもらいました。フリーランスとして自分に何ができるかを考えながら、新しいことにチャレンジをしていきたいと思っています。
苦戦したパソコンでの操作実習に何度も取り組み、さらに本を購入し自主的に学びを深めるなどのMさんの真摯な姿に感銘を受けました。お子さんの入院という一時的なトラブルに対応できたのも、その真面目な姿勢があったからこそではないでしょうか。
「学ぶ機会をいただき、鳥取県をはじめSAPコース運営会社の株式会社 MAIAさん、とりもの運営に関わるみなさまに心から感謝しています」と語るMさん。これまでのお仕事で経験した経理や簿記の知識を活かしながら、着実に前へ進もうとされる意欲が伝わってきました。
私自身、時間に余裕があればあるほど、時間のリズムを意識するのは難しいように思います。作業時間と家事のルーティーンを明確にすることは、フリーランスという働き方にとって重要なポイントだと感じ、多くの学びを得る取材となりました。貴重なお話をありがとうございました。